第55回(2022年度)細胞検査士資格認定試験は、第一次試験ならびに第二次試験(実技)を実施する。第一次試験では筆記試験と細胞像試験(カラープリント)を実施する。第二次試験ではスクリーニング試験、同定試験を実施する。
- スクリーニング試験
婦人科、呼吸器、消化器、胸腹水、尿路系、その他の各科毎にそれぞれ一定数の検体を検鏡して、それらが①「正常あるいは良性である」か、②「問題にすべき細胞があるので細胞診専門医の診断をうける」か、あるいは③「悪性細胞があるので、必ず細胞診専門医の診断をうける」か、について答える。ただし「問題にすべき細胞」とは、悪性といえないまでも、悪性と鑑別を要する細胞の他、たとえ良性であっても病名診断、治療が必要と判断されるような良性腫瘍、感染症などのことを指す。
さらにそれぞれどのような疾患、病態、あるいは細胞型、組織型が考えられるかについて答え、なおかつ、スライドグラスをいくつかに区分してあるので、そのどの「区分」に問題細胞がより多く検出されたかについても答えなければならない。 - 同定試験
婦人科、呼吸器、消化器、胸腹水、尿路系、乳腺、甲状腺、造血リンパ系、その他の検体について、標本上のサークル内を検鏡し答える。 - 一次試験合格二次試験不合格者の取り扱いについて
細胞検査士資格認定試験の一次試験に合格して二次試験に不合格であった受験生は翌年の細胞検査士資格認定試験の一次試験を免除し二次試験受験の資格を与える。
ただし受験料は一次試験の有無にかかわらず、一次試験から受験する場合と同一とする。
(例:第54回細胞検査士資格認定試験の一次試験合格二次試験不合格者は第55回試験の一次試験が免除され二次試験を受験できる。)以下の場合には二次試験受験の資格を失う。
(1)二次受験資格は翌年のみで、年を越えることはできない。
(例:第53回細胞検査士資格認定試験であれば、第55回では一次試験免除の資格はない。)
(2)翌年も一次試験から受験を希望する場合には、新規受験者とみなし二次試験受験の資格は一次試験に合格した場合のみになる。
(3)一次試験免除で二次試験を受験し不合格であった場合、次回の試験は一次試験からの受験になる。 - 細胞検査士資格を喪失した方の再受験について
細胞診専門医および所属長の推薦書(証明書)を各1通 計2通(所属長が細胞診専門医である場合は1通でよい)を願書に添えて送ること。形式は問わない。 - 大学院学生の細胞診検査実務従事証明書について
大学院学生は細胞診検査の実務に1年以上従事した証明書として、出願のホームページからダウンロードした書式を使用すること。 - 一次試験における合格基準は100点満点に換算し、原則70点以上を合格とするが、さらに各領域毎に100点満点に換算し、50点未満の領域が一領域でもある場合は不合格とする。
- 一次試験(筆記)の選択方式に変更を行う。従来は二択または一択とし、二択(正しいもの)、二択(誤ったもの)、一択(正しいもの)、一択(誤ったもの)形式を用いており、二択の解答パターンは1.A.B.、2.A.E.、3.B.C.、4.C.D.、5.D.E.を使用している。上記方法に加え、今回から各設問に対し正解を2つそれぞれマークする方式も採用する。2つとも正解した場合に限り、正解として加点を行う。この方式による問題は各領域毎に2問ずつ配置される。
第55回細胞検査士資格認定試験
試験委員長 都築 豊徳