一般の皆様へ
令和3年12月20日
HPVワクチン接種の積極的勧奨再開について
令和3年11月12日に開催された厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会)において、平成25年6月より続いていた「HPVワクチンの積極的接種勧奨差し控え」を終了することが決定され、11月26日付で全国の自治体に対して通知が出されました。これにより、令和4年4月よりHPVワクチン接種の積極的勧奨が再開されることになりました。また、定期接種の機会を逃した女性へのキャッチアップ接種の方針も示されています。日本臨床細胞学会はこれらの決定を支持するとともに、ご尽力いただいた関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
HPVワクチンは子宮頸がんを減少させることが科学的に証明されていますが、今後も子宮頸がん検診が必要であることに変わりはありません。子宮頸部から採取した細胞を観察して判定を行う細胞診を用いた子宮頸がん検診は、これまで子宮頸がんによる死亡を減らすために貢献してきました。子宮頸がんを予防するためにはHPVワクチン(1次予防)と子宮頸がん検診(2次予防)の2つが重要です。
本学会は細胞診に関する臨床および学術研究を推進する専門学会として、子宮頸がん検診の受診率向上のための教育・啓発活動と細胞診の精度保証および標準化を推進し、社会に貢献するよう努力してまいります。
公益社団法人 日本臨床細胞学会
理事長 佐藤 之俊